une-cabane

ユヌキャバンヌの「昨夜も映画を観てました」

「プロメア」

 

英題:PROMARE
今石洋之監督
2019年、日本

www.youtube.com

 

・情報過多
・やかまし
・目まぐるしい

 このへんが気になった。
ただただツラい2時間だった。
しかも、お話として、あまりおもしろくなかった(笑)。

けど、これだけは言っておく。
オリジナルアニメだという点については、
文句なしに大きな拍手を送りたい。
オリジナルのものを作るって、偉大なことだ。

・・・

 

【いなくても良いキャラが多すぎた】

情報過多、というのには、
名前を与えられた登場人物が多すぎた、ってのも含む。
物語にそんなにからんでこなくて、
これなら顔と名前を覚えておかなくても良かったな、
ってキャラが、かなりいた。
主人公のガロが所属する、消防団みたいな組織
「バーニングレスキュー」のメンバーたちだが・・・、
いてくれるぶんにはいっこうに構わないんだけど、
彼らが活躍するのは序盤のみ、
あとはほぼ傍観者の役に徹していた点が気になる。
バーニングレスキューは少数精鋭なのに、
そこにエンジニア的なキャラが複数いたのもちょっと。
キャラがかぶってる、ってやつだ。
余計なことを言うようだが、2時間しかないんだし、
同じ属性なら1人のキャラに集約してくれちゃった方が
観る側としては理解しやすかったかも。
・・・そんな、結果的にはさほど大事じゃなかったキャラが、
あたかも重要人物かのようにすごくしっかりと、
序盤で紹介されてたんだよな~。
それで、把握するのが大変!という印象が残った。
もっとも、正直なとこ言うと早い段階で
把握する努力をやめちゃったんだけど。

一事が万事そんな調子で、
毎分放出される情報の量がえらいことになってた。
ただ、親切なところもあった。
ストーリーを追ってて、
「え、そんなスゴイ技術が開発されてるなら
 応用すれば、この問題も解決できるんじゃ・・・」
みたいなことを思った時があった。特に、終盤は何度も。
そんな時、すぐさま主役のガロくんが
「そんなもんが作れるなら、なんでそれを使って
 〇〇することを考えねえんだよ!」
といった趣旨のツッコミをきっちりと入れてくれた。
わたしが観てて思ったことを、キャラたちも思ってて
あまり間をおかずに、あまさず代弁してくれるので、
そういう意味では、ストレスがたまりにくい。
観る側の気持ちに、キャラたちが寄り添ってくれていたのだ。

1回30分、全12回だかのテレビアニメシリーズとして
発表してもらった方が、わたしなどにはちょうど良かった。
キャラクターが多いし話も複雑だったから。
もう少しじっくりと説明して欲しかった、という感じか。


【音の洪水も程度問題】

かましい、ってのは、そのまんまの意味。
とにかく、うるせえ(笑)。
爆発、激突、破壊、崩落、絶叫、重機械音。
トータルであと3分でも良いから
静かで穏やかなシーンが、挿入されてたら、
自分としてはうれしかった。
観ててヘトヘトになった。


【斬新だが、目にクる】

目まぐるしい、というのは、
これも本当にそのままの意味なんだけど。
画の動きが速すぎるし、激しすぎる。
バトルシーンが何やってんだかわからないっていうのは
こういう映画ではちょっと問題だったのでは・・・。
あと、色づかいという点もそう。
これは本作の独自性と表裏一体のことだから、
言及するのが大変難しいのだが。
「火」はオレンジ、「水」は青・・・、
色の表現上の「普通はこうだよね」っていうのを
本作は大きく覆してきてた。
「バーニッシュ」たちが放つ炎は
なんとピンクと明るいグリーン。
最初見た時は、それが炎だとわからなかった。
暗いはずの「影」が、明るく見えたり。
影が明るく見えるって、どういう理屈か?
映像表現の手法的にすごく新しいことを
やっていたんだろうね、本作は。それはわかるよ。
本作だけの、色づかいの統一ルールを
作る人たちはもちろん把握して製作にあたったんだろう。
複雑すぎて間違えちゃったことも、あったんじゃないか。
青で塗る約束のところを、白にしちゃったりとか。
チェックの工程を想像するだけでしんどいな。
間違いも意外とスルーされてたりして。


【『キルラキル』観てみたよ】

この通り、わたしには正直しんどいだけの本作だったのだが、
ネット上には、大変な高評価が相次いでいるようだ。
いったい何が、そんなにも喜ばれたのかなと。
アニメファンの知り合いに、そう話したところ、
キルラキル」というアニメを観ることを薦められた。
2013年の10月~翌年3月まで放送されたシリーズだ。
「プロメア」は、「キルラキル」を手がけた
監督(今石洋之)と脚本家(中島かずき)が、
コンビを組んで発表した初の映画作品。
キルラキル」を観たら「プロメア」も
感覚的にちょっとわかるはずだ、と。
同コンビの代表的な作品として他に
天元突破グレンラガン」も薦められたが、
ひとまず「キルラキル」24話分、観てみた。
「プロメア」のこと、なるほど少しわかったかも。
「元もとこういう感じのものを作る人たちなのね・・・」
ってレベルだが。
言葉で表現するのは難しい気もするが、
なんか・・・あのジェットコースター展開とか
ムチャクチャな設定と新しすぎる映像表現あたり、
ああこういう感じ、って、わかるものがあった。
(個人的には、「キルラキル」の方が楽しめたかな)

「プロメア」は、今石洋之中島かずきコンビの
文法のようなものを、かみ分けたファンこそ、
楽しめる映画なんだと思う。
そういうことにしておく。

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